母の想い

妙 子 へ


貴女が私のもとを旅立ってから、1年10ヶ月が経ちました。
もう・まだ、どっちんだろう…どっちもが 私自身の気持ちです。
貴女と共に過ごした 18年2ヶ月が昨日のことのような、
そして…遠昔のような、
日々の気持ちが 整理が付かない複雑な気持ちに、
貴女のための ホームページを作ることによって 向き合うことが
出来たように 思います。
妙子 貴女に手紙を書いてみました


妙子20歳おめでとう(^o^)V
元気だったら、この11月20日に 20歳のお誕生日を迎えるはずだったね。
お母さんは貴女に 何もしてあげられないと 悲しんでいましたが、貴女の
ホームページを作ることで 20歳のお祝いにしょうと思いました
この作業をするために 心の重い扉を開けました
 
貴女が亡くなったとき、何故お母さんは 風疹になんかかかったのだろう 
幼い頃風疹にかかっているから 免疫があると思っていた
不妊治療を始める前に 予防注射さえしていれば…
不妊治療に4年近くかかって 授かった大切な命・宝物だったの…、
あの時 風疹にさえかかっていなければ、貴女を失うことなんかなかっの
ではと…
自問自答を 繰り返していました。
でも、あの時風疹にかかっていなければ 妙子でない違う子が
生まれていたかもしれませんね

やはり、神様が お母さんと妙子を選んで 授けてくれたのでしょうね。
妙子ごめんね!。お母さんは妙子で良かったと思っています。
いえ、妙子じゃなきゃダメだったよ…
 
今から20年前は 障害に対する理解は それ以前に比べると 
進んできていましたが
重複障害の子に対する 訓練方法はまだ手探りの状態でした
未熟児センター・手術・障害・訓練・病気と いろいろあったけれど、
貴女を育ててるはずが、いつの間にか 貴女に
お母さんがが 育ててもらっていました
何にでも 単純なお母さんは、こうと決めたら 一直線に進んでしまう
ところがあって、短気なお母さんでしたが、
貴女を育てることで、貴女に出来ることを、貴女に出来る方法で、
出来るところからするようにする ということを、工夫や周りの人の声を 
素直に聞く事を 教えてもらいました。
常に貴女の立場で 貴女の目線で考える、いただいたチャンスは 
逃げないで生かすこと 親はどうしても過保護に
してしまうから、貴女をちゃんと 一人前の人として見ることを
 教えてもらったね
 
貴女もお母さんも、ノー天気な深く悩まない・落ち込まない性格が 
幸いしたのでしようね、そのお陰で 何時も貴女と楽しく 
おしゃべりしていたよね
 今のお母さんを 妙子が見たら「お母さん笑顔だよ!!」って
怒られてしまいそうです
 
貴女を 良く知ってて下さる方からは、皆口々に
「お母さん妙ちゃんの笑顔しか思い出さないよ」って言って下さるもの
 ずーっと貴女と一緒にいられるとは 思っていなかったけれど、

でも、あんなに突然に さよならの時を迎えてしまって、
貴女を守ってあげられなかった そんな思いが強いのです。
あのとき 耳が聞こえていたら…お母さんの声が
聞こえたかな…お母さんの声は 届いたのでしょうか…?
手話で話しかけたの 分かったかな…?
ちゃんと 貴女にお別れのあることを 説明してあげられないまま
 別れの時を迎えてしまったのが 悲しいです

どんなときも、何時もこれから何するよって ちゃんと話してきたのに
出来なくって ねごめんね…

そちらには、貴女の大好きなおばあちゃんが 一緒に
いてくれるから淋しくないよね…

今、貴女は、大好きだったピーターパンや子供達の世話を 
ネバーランドでしているのでしょうか?

中3の時ある日、突然ピーターパンに会いたいと言い出して
周りの人を 驚かせたよね、
何故ピーターパンなのか 不思議だったけれど…
 貴女が旅立った今 謎が解けたような気がします。
ネバーランドは 年齢制限があったんだものね。
大人になったら ダメだったんだよね。だから、18歳で
さよならしだんだね…
あの時から、お母さん達にちゃんと お別れの時が
くるのを伝えてくれていたのかな…

「大好き 妙子より」「笑顔で元気で頑張ります 妙子より」
貴女の大好きだった言葉です。

この言葉の持つ意味を 大切にしなくてはいけないね

人が好きで、どんな人も皆全て 自分を愛してくれていると
信じていた妙子
貴女がいなくなった今、貴女を育てることで 関わって頂いた
人たちから、
お母さんはいろんな形で 今を支えて頂いています
「お母さん妙ちゃんが会いに来てくれましたよ…」
「お母さん妙ちゃんの言葉を聞いたよ…」っていろんな人が
 声をかけてくれます。

「今も 妙ちゃんの笑顔と言葉に 勇気と元気を与えてもらっています」
と伝えてくれます

きっと、貴女がいなくなっても お母さんが淋しくないように残してくれた。
貴女からの ブレゼントなんですね…

ありがとう…妙子!!皆様に支えられて 今を生かさせてもらえるよ。
お母さんに出来る事は、貴女の想いを伝えること。
18年2ヶ月を頑張って生きた 毎日を伝えること・笑顔の
素晴らしさを伝えることで、今の時を 生きる大切さを 
1人でも多くの人に 伝えることが出来たら、
そうしたら、お母さんもまた これからを生きることが
出来ると思えます。貴女と共にまた、
今を 生かさせてもらえたら嬉しいです

 人は必要なときに 必要な人と出会い、時を過ごす事が 
出来ると言います。
このホームページで 多くの人との新しい 出会いが…、
そして、新しい時を 過ごすことが出来たら 幸いです
 妙子とその母に 関わって下さった大勢の皆様に 
有り難うございました。
       そして、これからも よろしくお願いします              

                      母より            2002.11.19 



【H12.4.5桜の木の前で】



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