さおり織り



妙子が中学3年生から 学校の作業の時間にさおり織りを始めました
何だか妙子に合っていたのか とても集中して織ることが出来 興味を示したので
担任だった 平光先生の薦めもあり 家でも機織り機を購入して 織り始めたのです
縦糸通しが 視力の弱い妙子には大変な作業でした 学校では先生に手伝ってもらって
 通していたようでしたが 家ではいつの間にか 縦糸通しは母の仕事になってしまっていました
 好きな色の糸を選んで 持ってくるので母が縦糸を通します 縦糸が通ると 座敷の縁側が
妙子の作業場で 休みの時などは ニコニコ笑いながら 一日中…トントンとはたを織る音が
家の中に聞こえていました まるで鶴の恩返しのように 一生懸命に織っていたのです
その時織った沢山の作品は 妙子が御お世話になった方々に 
妙子からの感謝の気持ちとして 妙子の元気な時に差し上げてしまいました

妙子の はたを織る姿を見て 母は妙子が20歳になったときに
 元気だったら さおりの個展を開いてあげたいと 何時しか思うようになりました
高等部卒業したら 個展のための制作にかかるつもりだったのに… 
妙子の夢を 織る そんな夢を妙子と共に見ていたのです…叶うことのない夢になりました 

でも 今年 やっと妙子の夢の続きを…母がさおり織りを織ろうという気持ちになりました 
 
妙子の作品や学校で織っていたときの 妙子の写真なども載せていきたと思っています
家には 数少ない作品史か残っていませんが 制作過程なども紹介していきます
見てやってくださいねm(_ _)m